後七日御修法参拝
1月14日(水)、平成27年後七日御修法の結願日、京都東寺に行きお参りをしました。
午前11時になり、境内には結願された大阿闍梨様、真言各派の供僧様のお姿を拝見しようと、多くの一般参拝者、各地からの御寺院方や修行僧が並び、還列のその時を待ちます。
(還列を待つ高野山の修行僧)
1月8日の開白より、国家の安泰、天皇の安寧などを祈り、七日間21ヶ座の修法を終えた大阿様と真言各派の供僧様方が潅頂院から出堂して来られます。その還列をされる有難いお姿に手を合わせます。
お加持された天皇の御衣を収めた唐櫃が慎重に運ばれていき、この後京都御所に御衣奉還して御修法は成満します。
茶の如法衣の僧侶:大阿様・供僧様が潅頂院で21ヶ座修法される際にお傍に仕える承仕
大傘を持つ僧侶:大阿様・供僧様が七日間本坊でお過ごしになる際にお傍に仕える随行
真言宗最高の秘儀とされる東寺での御修法には連日多くのお見舞い、参拝があります。
特に結願の日は、21ヶ座尽くされた大阿様・供僧様の最後のお姿を拝見するだけでなく、
後拝みといって、最後の修法を終えた後の潅頂院内に一般の方も入りお参りすることが許されますので、とても多くの方が尊いご利益をいただきに訪れます。
御修法の風景には、心洗われる崇高な荘厳さと気高き威厳があると、いつ訪れても感じることができます。
合掌
御修法とは
【後七日御修法】
東寺は、弘法大師が真言宗を立教開宗された根本道場であります。この東寺で国家の安泰、世界平和を祈って、真言宗各派総大本山の御山主(管長)と定額僧(じょうがくそう)といわれる真言宗全体から選ばれた高僧方によって、1月8日から14日までの一週間にわたり後七日御修法が執り行われます。この御修法は現在、真言宗の最高の儀式といわれ、千百有余年前には宮中で行われていた行事です。
御修法はもとは宮中での重要な行事として1月1日から7日まで執り行われていました。現在は七日後の8日から始めますので後七日として、それを「宮中真言院後七日御修法」とも呼び、通称は「みしゅほう‐みしほ」と呼ばれています。
元々は唐の不空三蔵が皇帝の為に始めた例に習い、わが国でも弘法大師が大阿闍梨となり、承和2年の正月8日から14日までの7日間、宮中において修法されました。これ以降、毎年の恒例行事となっております。近年では明治4年の廃仏毀釈の影響で一時廃止となった時期もありますが、明治16年正月より、道場を東寺の潅頂院に移して再興されました。
御修法には真言宗各派総大本山の御山主や定額僧の高僧方が出仕され、特別の法具を整えて修法されます。潅頂院内には堂内西側に金剛界曼荼羅、東側に胎蔵曼荼羅を安置し、それを一年交代で本尊として修法します。他、息災護摩壇・増益護摩壇・五大尊壇・十二天壇・聖天壇・神供・観音壇等を設け、各配役を担う高僧方が同時に修法されるのです。
これが真言密教最高の儀式として尊ばれる由縁であります。