夏休み寺子屋参加募集開始
朝4時、目が開くと、いつもなら部屋の家族は皆寝ており、
私は静かに動き出すのだけど、今日は気配を感じる。
ふと見ると、薄暗い部屋の端で長女がニヤニヤ笑っている。
普段はどれだけ声をかけてもなかなか起きようとしない娘が。
楽しみで、早くから目が覚めたらしい。
そう、今日は小学校のキャンプ出発の日。
自分にもこんな時があったかな。
大人になれば、朝が楽しみでの目覚めなど、そうはないものだ。
僧侶の生活習慣で早起きが身についている私だって、目覚めの朝に
にやけ笑いしたことなど一度もないのではないか。
こどもは純粋でいい。
きっとその日が素晴らしい一日になることを朝から確信しているのだ。
いや、おそらく前の日に眠る前から。
コロナ禍でこども達の活動がなにかと制限されている。
小学校で一度きりの修学旅行やキャンプなど。
それでも満たされることを期待しているのだな。
よい思い出を作ってほしい。
お寺でも、地域のこども達へ記憶に残る時間をつくってあげたい。
今年の夏休み、お寺で三年ぶりに一日の日程に戻して寺子屋を開催する。
夏休みの朝、今日はお寺に行けるぞと、目覚めに笑ってくれる子はいないだろう。
せめて、寺子屋に参加した日の夜には、今日は楽しかったと家族に話し、
でも疲れたと日記に書き、余韻のなかぐっすりと眠りにつけるようにしてあげたい。
私もいい年になってきた。
毎年の寺子屋はこども達との体力、気力の勝負だとも思っている。
今年の夏も楽しみだ。
7月25日、一緒にお寺で過ごそう。
合掌
(詳細は新着情報をご覧ください)
昼食後、お昼寝をするこども達
シニア大学皆様の非日常体験
このたび、長野県シニア大学第35期同期会の皆様がご来寺になり、
写経と念珠繰り(ぐり)を体験されました。
玉の数540個の大念珠を念仏を唱えながら回す念珠繰り
本堂で行った念珠繰り祈願では、ご自分のこと、自分以外のことに想いを馳せ、
願いを込めお念仏を唱えながら、木魚の音に合わせて大きな念珠を回しました。
客殿で行った写経では、理趣経百字の偈のお写経を体験しました。
私は驚いたのですが、ほぼ全員がお写経初体験でした。
皆さん、非日常において緊張のひとときをお過ごしになりましたが、
同時にどこか心地良さも感じていただけたのではないでしょうか。
ひと通りの体験を終えると時刻はお昼の12時前。
その後はほっと一息、客殿でランチを楽しまれました。
たくさんの笑い声が聞こえ、こちらも嬉しくなります。
最期にスタッフの方が御礼を述べられる際、お言葉に添えて
このような句を詠んで下さいました。
『梅雨入りて ため息ひとつ 写経かな』
現役を過ぎたあとも、一緒に学び励み、語り合える仲間がいる。
そんな皆さんのご様子を、私はとても羨ましく思いました。
皆さんにとって、有意義なお寺体験となったのであれば幸いです。
合掌
追伸
この日記をご覧のみなさま、お寺で体験してみたいことはないですか?
日常を少しばかり離れ、お寺で過ごしてみたくないですか。
気軽にお問い合わせ下さい。
2022年6月の「言葉の力」
変化を恐れず手放すこと
孤独を恐れず離れること
器をいっぱいにしないこと