韓紙を使って蓮灯篭づくり
10月29日(水)13時半より、客殿において真福寺仏教婦人会が開催されました。
今回は研修と位置付け、「韓紙」という特殊な紙を用いての蓮灯篭づくりに挑戦です。
この紙の存在は、今年の夏に智山教化センターにお勤めの先生に教えていただきました。
紙一枚はとても薄くて柔らかく繊細さを感じます。
紙一枚そのままでもとても綺麗な質感がそこに表現され、この紙を豊富に使って行う仏教工作の仕上がりは大変に美しいものだと期待がもてます。
このたびの蓮灯篭づくりとは、
1、まずこの韓紙で蓮の花弁を形作ります。
2、つぎに透明なコップに両面テープを花弁の枚数分、均等にバランスを保ちながら付けていき、
3、そこに上段より一枚ずつ花弁を貼っていくのです。コップの下段まで花弁を貼っていくにつれ蓮の形となっていき完成となりますが、
4、自宅に持ち帰り、蓮の花に七色グラデーションライトを入れ、暗所に飾る楽しみも残しております。
韓紙はとても薄く柔らかいので扱いづらいこともあり、お年寄りの方にとって、どの工程も大変であったように思います。
全体を通して、まずは花弁となる色選びを楽しみ、一枚ずつ花弁を形作っていき、みなさんの手元に20枚の花弁が並ぶと、それだけでも色鮮やかで喜んで下さりました。
もっとも難儀である花弁を貼る作業は、単純作業とはいえ手先と目を使うことですから、それだけは誰もが疲れたと思います。
みなさん、大差なく無事に完成しました。
個々様々な配色ですので、30個の蓮の花が並ぶととても綺麗で、手作りの喜びを感じていただけたように思います。
また、この蓮の花づくりは女性向きの工作だと感じます。
仏教婦人会のみなさん、楽しんでいただけたでしょうか。お疲れさまでした。
蓮は仏教のシンボルとしてあります。
お釈迦さまのおられた頃のインドにはたくさんの蓮池があったそうです。
お釈迦様は蓮の美しさに仏性を感じていたのでしょうか。
蓮の姿に人間の理想的な生き方をみていたのでしょうか。
蓮の特徴。
蓮は花が咲くその時に実が出ます。
まさに華果同時。
菩提心をもち仏のごとく咲く、その姿であるように思います。
蓮は 泥に咲きいでて 花は垢に 染されず
(『理趣経』百字の偈より)
蓮は汚れた泥を栄養として 泥水に茎を伸ばし 水面に美しい花を咲かせます
清濁を差別なく受け入れて素直に強く生きる姿です
咲く花の美しさはその仏心円満の極地でしょうか
合掌
真福寺仏教婦人会開催
10月29日13時半より、真福寺仏教婦人会が開催されました。
今回は「浄蓮花灯篭制作」を企画し、みんなで仏教工作を楽しみました。
内容は、様々な色の「韓紙」で花弁を形作りコップに貼りつけていき、最後に中にグラデーションライトを入れるという単純なもの。
それでも仕上がりは大変美しい姿となり、心安らかなる仏教工作に相応しいといえます。
始めに簡単なゲームや仏教クイズを楽しんだ後に、制作作業に入って行きました。
みんなそれぞれ自由に蓮の配色を選び、30通りの蓮が彩り鮮やかに完成していく様子は、目を充分に楽しませてくれました。
夜になり、ご自宅で蓮の中にグラデーションライトを光らせた時には、また別の美しさがみなさんを喜ばしてくれると思います。
婦人会のみなさん、お疲れさまでした!
秋の境内と寺の行事
先日、近くのお寺にお邪魔させていただくと、広間、本堂では早くもストーブが出され、暖められておりました。
腰をおろしストーブにあたり、ほっと気持ちが和みます。すでにそんな時季を迎えてるのですね。
もう冬支度。諏訪地方ではけして早すぎることはありません。
寒い季節を迎え、寺の行事もお休みとなっていきます。
春から寺カフェと銘打って開催した月一茶話会も今月21日が最終となり、同じく月一回行われていた写経の会、念珠の会も今月が最終ということで27日に合同のお楽しみ会を開催します。
また、今月29日には仏教婦人会の皆さまがお集りいただき、浄蓮花灯篭作りを行います。婦人会も今年最後の催しであります。
なお、月2回の朝まいり会は年間通して行われますので、変わりなく熱心なご参拝をいただき、みなともにお勤めができると有難いです。
これからは寒気厳しきなか、お寺に足を運ぶのも身体に堪えます。充分にお部屋を暖めて皆さんをお迎えしたいと思います。
寒さ増すにつれ境内の紅葉、その色づきが訪れた人の目を楽しませてくれる、そんな時季でもあります。
10月も終わりを迎える頃には、参道、梵鐘周辺のドウダンツツジが真っ赤に染まります。
秋風の香り漂うお寺にも楽しみにいらしてください。
寺の境内。
春の彩りで和ませてくれた枝垂れ桜の葉が、参道の木々の葉が、落ちる落ちる・・・。
掃いても掃いても、翌朝には落ちてる落ちてる。
掃いても掃いても、昼前には落ちてる落ちてる。
春に美しくみんなを喜ばせてくれたはずの桜の木を、
どんだけあるんだこの葉っぱは!
と、まるで別なものを見るかのように見上げる。
去年も、一昨年も自分はそうだった。
そして葉がすべて落ち切ったら、静かに喜んだ。(笑)
やがて冬を越し、春になれば、一転して開花に期待を寄せる。
自分とは、勝手な人間だとつくづく思う。
作務をしながらつくづく思う。
今年も(草を)「取る」時季が過ぎ、(葉を)「掃く」時季だ。あっちゅう間に(雪を)「掻く」季節がやってくる。
諏訪地方の寺の季節巡りはそういうものだ。
もう冬支度。
木々が葉を落とすその姿は、また新たに花を咲かすための大切な準備。
私たちが葉を拾う行為とは、その生命を感じる行為なのかもしれない。
合掌
(追記)
ー御礼ー
このたび、噴霧型除雪機一台を購入しお寺にお収めいただきました。
雪の多い時期、広い駐車場などの除雪に大変助かります。
誠にありがとうございます。
この冬から大活躍してくれそうです。
報恩講ー写仏奉納ー
10月11日(土)、お寺で行われた報恩講(10時)にて、ひとあし先に9時より「写仏のつどい」を行いました。
今年の守り本尊勢至菩薩の写仏に取り組み、報恩講ー奉納餅つき大会ーにあわせて仏さまに奉納をいたしました。
1時間かけて書き上げられた仏さまは、手本はひとつでも個々に表情が違う。写仏の面白いところだなあと思います。
真福寺ではみなさんと写仏を行う機会がなく、私自身も不勉強でありますので、いざ写仏をするにあたりお伝えすることがお粗末になってしまったように感じております。
お伝えすることの難しさを実感した、というのが正直な感想でしょうか。
私が唯一写仏を教えていただき取り組んだのが、13年前の修行僧の頃でありました。
写仏の授業が月に2回もあったのです。しかも毎回3時間近くの集中講義です。
毎回先生のお話を聞きながら、とても真剣に、そして充実した時間のなかで取り組めたことを今でも鮮明に覚えております。
冬の四国八十八か所巡りまでに、御朱印軸となる修行大師を満足いくまでに描き上げることができました。
今、思い返せば、いかに丁寧に指導していただいたことか、その素晴らしかった環境がよくよくわかるのです。
写仏をご指導くださった、毎回根来から来られた先生ですが、すぐに筆をとらずに最初の20分くらいはいつもお話をして下さいました。
面白い話もあれば、冒頭から説教の日もありました。みんなが笑って話を聞いた記憶の方が私には残ります。
先生の想いがこちらにむかってきて、それが身にしみてくる。
私はこの先生のお話を聞くことが好きでした。
先に述べましたように私は不勉強の身ですが、これからもみなさんと折に触れて写仏を楽しめたらと思います。
勢至菩薩の写仏を奉納してくださった皆さま、ありがとうございました。
合掌
奉納餅つき大会
10月11日(土)、今年も真福寺の報恩講がおこなわれました。
10時からのお餅つきには親子で参加して下さる方も大勢おられ、交代で餅をつきました。
去年よりやわらかいお餅にしたい!
の気持ちをもって力を込めて餅をつき、その後はみんなで餅をちぎり、餡子などをつける作業を楽しみました。
出来上がったお餅は、この日9時から行われた写仏のつどいにて書写いただいた仏さまと一緒に奉納し、みんなで美味しくいただきました。
みんなで餅づくりと食事会
写経、写仏とともに奉納
私たちは求めたものが叶う、いただけるばかりの日常であり、みんなで明るく力を合わせてお供物をこしらえて、まずは仏さま、ご先祖さま、あるいは目に見えぬ大切な何かに向けて施すという機会は少ないと言えます。
お盆がそうであるように、時々でもこのような行いの中で、人の優しさや信仰と寄り添うことが必要であると感じます。
報恩講は報恩感謝の行事でありますが、人がこの行いを続けることは、根本に優しさを失わないことであるように思います。
合掌
2014年10月の「言葉の力」
この身は心に支えられ
心もこの身によって支えられる
すなわち不二である
人が生きるに双方は寄り添う
大切なのは双方のケアである