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美しい景色

毎月21日は弘法大師のご縁日(月命日)。

当山では午前9時から写経体験会が行なわれます。

12月21日、今年一年、願主皆様により至心に書き上げられた

330巻の写経が観音堂に奉納されました。

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皆様、どんなお気持ちで筆をすすめていましたか。

どんな願いをもって、一時間という時を重ねてまいられましたか。

 

一字に心が映し出され、心揺らぐことはありましたか。

一字に心安らぐことはありましたか。

 

お写経は心が形に現れたものであり、儚く移りゆく心を見つめ続けた証。

それは、一字に千理を含むとても尊いものです。

誠に尊い皆さんのお心を寺にお納め下さり、ありがとうございました。

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仏教は、生きづらくもあるこの世を、いかにして生きるべきかを説きます。

仏によって、生きるための教えが説かれたのが経文です。

人が闇に恐れあるならば、それを照らして下さるものなのです。

 

 

生きるための仏教。

その身近な活動のひとつがお経を書くこと。

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もし、写経をしたならば、まずその徳が現れるのが皆さんのお背中。

写経と向き合う方のお背中は美しく力強いと感じることがあります。

皆さんは、その指先から心を通じて体に徳が広まってゆく。

 

除闇遍明の徳。

その先に「眼」が変わり、景色が変わるのです。

 

 

一年の締めくくりに、お経を書き納める皆さんのお姿、

そして、お堂に納められたたくさんのお写経を見て、

祈る心、供養の心が回向し、生きる力がここにあると感じます。

 

願主皆様の心に仏様がお宿りし、美しい景色に出会えることを願い、

観世音菩薩のもと大切にお守りしていきます。

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今年も終わりが近づいてきました。

十干最後の節目、癸の年、2023年。

収まりゆく年、そして再生、始まりが見える年と言われてきましたが、

いかがでしたでしょうか。

 

 

今年は皆様にお支えいただいていることを様々なシーンで感じました。

よきご縁にも恵まれ、学びも多く感謝の気持ちです。

ありがとうございました。

 

不完全ばかりを重ねておりますが、一年の完走成就を幸せと心得ます。

皆様、厳しき寒さにお体ご自愛のうえ、心は穏やかに年を越して下さい。

少々早いですが、本年御礼の挨拶とさせていただきます。

                         感謝合掌

 

ゆく年くる年~大晦日二年まいり~

   ・22:50 古札お焚き上げ供養

   ・23:20 先祖供養(本堂)

   ・23:40 除夜の鐘 (人数制限なし)

   ・0:00  初祈願 (観音堂)

どなたさまも奮っておまいり下さい。よきお年を(^^)/

 

寺族日記

当山のホームページが開設されて、丸10年となりました。

 

私が京都から岡谷へ戻った時に、当時の役員様に、

「副住職、ホームページくらい作れよ。」

と何度か言われたことがきっかけでした。

 

というより、私自身それを必要と考えて話していたので、

背中を押していただけたのだと思います。

 

ただし、携帯電話も持たず、パソコンには触れたことすらない、

インターネットやメール、当然SNSなどには関心もない当山の住職は、

「そんなもの必要ない」の一点張りでした。

ホームページなどなくてもお寺は運営していける、という考えです。

 

運営という目線で捉えれば、これがなければ寺が成り立たないわけでもなく、

私も確かにその通りだと思っています。

では、私がなぜそれを必要として、役員様に相談して開設に至ったのか。

以前にもこのことに触れたことがありますが、最後に述べておきます。

 

 

寺族日記。

誰が読んでくださっているのかわからないものを、一方的に書き続けて10年。

よく続いているな、とも思いますが、それよりは、心のどこかで必要としているのが

私の正直な気持ちです。

 

 

長女は小学校6年生。

4年生の頃、突然中学受験をしたいと言い出しました。

私は、地元の中学に通うことを勧めましたが、その後も娘の気持ちは変わらず、

それならば応援しようと、受験に向かう姿を見守ってきました。

 

このたび受験を終え、12月12日に結果が発表されました。

受験者数194人。合格者80人。

残念ながら、娘は不合格でした。

 

私は京都からの帰り道に合否結果を知り、娘にかけていい言葉がわからず、

まっすぐに帰宅することができませんでした。

途中で辰野町の喫茶店に寄り、娘に宛てる手紙を書きました。

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娘には、薄っすらではありますが夢があるのでしょう。

夢を「山」に例えたとして、娘はいつか見たい景色があるから、

受験という山登りを選んだのでしょう。

 

私は、入学というものは夢に向かう登山の途中にあるものと考えます。

あくまで人生のひとつの節目です。

そして、見たい景色を叶えるための登山道は、けして一本ではありません。

選択した道が進めず、違う道を行くことは人生ではいくらでも

起きることだと思います。

如何にして頂上に至るかは、人により、時により異なるものです。

 

また、先々に人は下山を決心することもあり、

目指す山自体が変わることさえあるのが人生というものでしょう。

 

 

娘はまだ下山をしていません。

どんな景色が見たくて山登りを続けているのか、

その夢の正体は私にはわかりません。

 

しかし、どんな登り道を選択しても見守りたいと思います。

いつか、登る山を変えることがあったとしても応援したいと思います。

 

低い山しか登ったことのない私には、娘の登山が誇りに思えました。

自分の進む道で精一杯に冒険し、出会いに恵まれてほしいと願っています。

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さて、お寺は敷居が高いと言われます。

しかも、一般の方からすれば非日常な場所。

気を休めに来て下さいと言ったって、ここに至るまでがハードルなのです。

 

この寺はどんなところなのか。

どんなことを考えているのか。

 

それが事前に見えていることで、なんとなく輪郭が掴め、

ハードルを下げることが出来る。

それがホームページのひとつの役目と考えます。

 

そして、次に布教活動も含めて必要な情報発信に役立てる。

継続することで、情報を生きたものとする。

SNS全盛の時代であり、当山もInstagramに頼る面も多々ありますが、

一般の方が、当山のことを多少なりとも知りたいと考えた時、

まず頼っていただけるのは、このホームページではないでしょうか。

 

私たち寺族だって、一歩外に出れば、普通の人となんら変わりありません。

知らないところに出向かなくてはならない時や、そこにハードルを感じた時に、

最低限の情報を欲しがるのが自然というものではないでしょうか。

 

 

当山のホームページは更新が進むところがあれば、滞っている部分もあります。

時代のニーズに適した内容なのか、寺のことが柔軟に伝わっているのかを考えると、

改善の余地は多分にあります。

それでも地道に10年更新してまいりました。

 

寺族日記など読んでくださっている方が声をかけて下さることがあります。

正直、その声にとても励まされてきました。

ありがとうございます。

 

 

いま、これから、お寺の在り方というものを常考えさせられます。

難しい山登りをしている気もしますし、山自体を疑問視することさえあります。

この道には皆様からのご教示とお力添えが絶対に必要です。

これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

 

娘宛の手紙を書いた喫茶店でいただいたカフェラテが美味しかった。

店名を「high‐five」といい、fiveというのは五本の指のこと、

つまり、日本でいう「ハイタッチ」を意味する語だそうです。

結果はどうであれ、心のなかでは娘にハイタッチ。

                        合掌

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言霊

未来に向けて何を語りますか。

 

言葉には力があると思います。

言葉は見えないのに、それが目に見える形となることは多々あります。

いつまでも残る言葉があります。

人の口から離れたそれは、消えてなくなるのではなく、人の心に残り、

また人を通じ、やがて自分に言葉として、あるいは形として返ってくることも。

 

言葉は生き物なのでしょう。

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二人のご高齢の方がおられました。

ひとりは、大勢を前にして目的を達した喜びの言葉を語りました。

そして、これから先、さらにみんなと叶えたい、もうひとつの目標を語りました。

みんなの胸にはあたたかいものを感じたそうです。

求心力ある理想のリーダー像が浮かびました。

 

ひとりは、大勢を前に口癖のようにこう言います。

いまの時代は。いまの若い者は。

その先に続く言葉の多くは批判。

語られるのは未来への希望ではなく、過去のよき記憶。

みんなの心はとげとげしたものを感じるのです。

本人もいまの時代に生きている、生かされているではないか。

 

前者の言葉は感謝を含み、後者には不満が含まれていることを感じます。

片方は希望、もう片方には閉塞感を。

 

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言葉には人を動かす力があります。

言葉には創造の力があります。

 

お釈迦様の説く「因果」の教え。

善因善果、悪因悪果。

この世に創造されたものや起こり得る事象は、心の姿とも言えます。

そして、言葉とは心が表れるもの。

 

 

昔から伝わる「言霊」とは、

人が重ねてきた言葉がいつか現実となる、言葉の霊力のことです。

 

夢を叶えた偉人の共通点とは、

具体的な言葉を持ち続けていたことなのかもしれません。

 

 

人が生きる力となった多くの言葉たちは、活かす力でもあり、

救いや良薬になれば、刃や毒にもなる。

目には見えない、香りもない、重さもない。

しかし、時間をかけて不思議と形として表れる言葉の力。

 

言葉は言の葉。命ある生きものなのでしょう。

                     合掌

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2023年12月の「言葉の力」

雪を暖かいと表現できる日本人の心の豊かさ

心で観る奥深さは
音ないものを音にして
見えぬものを見させる

月別一覧

今月の「言葉の力」

雪を暖かいと表現できる日本人の心の豊かさ

心で観る奥深さは
音ないものを音にして
見えぬものを見させる

言葉の力一覧

聖観音縁日護摩修行
ととのう写経体験
癒しのおてらヨガ

法事・年忌法要早見表

亡くなった年 本年回忌
令和5年 2023年 一周忌
令和4年 2022年 三回忌
平成30年 2018年 七回忌
平成24年 2012年 十三回忌
平成20年 2008年 十七回忌
平成14年 2002年 二十三回忌
平成10年 1998年 二十七回忌
平成4年 1992年 三十三回忌

真福寺の法事について

厄年早見表

大厄(男性)

  • 24
    平成13年生
    (前厄)
  • 25
    平成12年生
    (本厄)
  • 26
    平成11年生
    (後厄)
  • 41
    昭和59年生
    (前厄)
  • 42
    昭和58年生
    (本厄)
  • 43
    昭和57年生
    (後厄)
  • 60
    昭和40年生
    (前厄)
  • 61
    昭和39年生
    (本厄)
  • 62
    昭和38年生
    (後厄)

大厄(女性)

  • 18
    平成19年生
    (前厄)
  • 19
    平成18年生
    (本厄)
  • 20
    平成17年生
    (後厄)
  • 32
    平成 5年生
    (前厄)
  • 33
    平成 4年生
    (本厄)
  • 34
    平成 3年生
    (後厄)
  • 36
    平成元年生
    (前厄)
  • 37
    昭和63年生
    (本厄)
  • 38
    昭和62年生
    (後厄)
  • 60
    昭和40年生
    (前厄)
  • 61
    昭和39年生
    (本厄)
  • 62
    昭和38年生
    (後厄)

真福寺の厄除けについて

厄年は「数え年」を基準としています。

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