雪に覆われた春彼岸
暑さ寒さも彼岸まで。
その言葉通り、彼岸入りを迎える頃には暖かな陽気が続き、
すっかり気分は春、生活も徐々に切り替わっていました。
ところが春分の日でもあった彼岸のお中日、
一転して冬の寒さが戻り、朝から雪降りとなりました。
雪は一日絶えず降り続け、お墓参り、お寺参りを予定されていた方には、
お出掛けを断念された方もいたことでしょう。
思うようにはいかないものですね。
お寺では午前中に区内の彼岸慰霊法要が営まれ、
午後には寺の彼岸行事「春彼岸のつどい」が行われました。
しんしんと雪が降り、大変足元が不安な中をお寺までお越し下さった皆様には、
誠にご苦労、ご心労なことであり、感謝御礼申し上げます。
お彼岸での先祖供養。
故人を「偲ぶ」ことは、天候具合ひとつや年々身心の衰えを感じる方にとっては、
あるいは諸々事情において、それは耐え「忍ぶ」ものであるのかもしれません。
しかし、どれほど便利さや合理性の価値を求める時代であっても、
時に忍ぶ姿、支え合いの姿を見て、次世代にたすきが渡っていくのだと思います。
祖先(みおや)をまつり身を修め 菩提の種を培いて
浄土の光り現実(うつしよ) に いただく今日の尊さよ
『彼岸会和讃』
先祖供養というテーマのもとにつどい、顔をあわせ言葉を交わしながら、
生きる人にとっても癒し、励み、そして供養となればと考えております。
合掌