心の姿
植木職人さんが庭木の剪定をしてくださっています。
毎年、秋の剪定作業を終える頃より一気に冷え込み冬に向かいます。
今は境内の木々がもっとも葉を落とす時期。
春に桜を見て、美しいと思った。
夏の青葉を見て、たくましいと思った。
秋になり、紅葉の彩りを求めた。
しかし、やがて葉が枯れ落ちる頃になると、
掃き掃除をしながら、その葉の多さに億劫になる。
綺麗に掃き終えたあとに風が吹き、再び葉が落ちて広がると、
つい溜息が出そうになる。
溜息もその風に吹き消されるのだが。
「心はどこへいった?」
人間の心とは弱く、その姿は移り変わり易いものだ。
自分に都合よく流れてしまう。
ありのままを受け入れることが心の強さであるならば、
私は毎年この時期になり、己の弱さを感じる。
おそらくこの心は冬になると、毎朝積雪を恐れ目を覚ますのだろう。
『人のこころは勝手に動いてしまう。
こころを整える行いをしなさい。』
身近にあるお釈迦さまの言葉が身に染みる。
合掌
紅葉の様子(11月5日)