6年生へのエール~一隅を照らす~
川岸小学校のふれあい参観にて、「教えてお父さんお母さんのお仕事」という
テーマのもと、6年生担当の講師としてお呼びいただき、
お寺の仕事紹介をする機会がございました。
昨年は1年生にむけてお話しましたが、今年は卒業を控えた6年生ということで、
伝え方の内容を見直してお話したつもりです。
自分が30年前にお世話になった小学校の教室で、
4ヶ月後に学び舎を巣立とうとしている6年生を前にして、
とても感慨深く、懐かしい想いが致しました。
あの頃の自分を探すように、6年生にエールを送りたい。
そんな特別な感情で時間を過ごしたように思います。
天台宗の宗祖最澄のお言葉に『一隅を照らす』というものがあります。
私の好きな言葉です。
「自分の居場所で精一杯に尽くしなさい」
そんな意味の言葉と捉え、大切にしております。
参観日の日、6年生にはお伝え出来ませんでしたが、
この最澄上人のお言葉を桜に例え、自分からの応援メッセージとして
ここに残します。
―花からのメッセージ―
遠くの山上にポツンと寂しく一本の桜が咲いている
誰も近づくことのないその場所で―
誰の為に咲くのでも 誰に喜ばれるから咲くのでもない
花は自分の時が来て精一杯に咲く
人にも「自分の時」があるだろう
最澄上人は、一隅に尽くす人のことを「国宝」とまで言って下さっています。
人と比べることなく、自分を信じて咲いてほしい。
あなたが一生懸命に咲かした花は、何処にいても尊い。
卒業を迎える頃、諏訪の平の桜のつぼみ達はまだまだ寒さに耐え、
暖かい春の陽を浴びる時をじっと忍んで待っています。
その頃に、この花のメッセージが心に届いたら嬉しいです。
頑張れ6年生!!
合掌