仏道を成ぜん
12月8日は三仏忌のひとつ、
お釈迦さま「成道」の日。 長年の不断の修行が結実し、お悟りを開かれた日です。
御年35歳であったと伝えられています。
それから80歳でお亡くなりになる(入涅槃)まで旅を続け、
多くの人々との出会いのなかで仏法を説かれたそうです。
「如是我聞(にょぜがもん)」ー私はこのように教えを聞きました
その教えを聞いてお釈迦さまをお慕いし崇拝した多くのお弟子さんが、
拠りどころとすべき教えを後世に伝え残してくださったのです。
それが2,500年つながる仏教なのですね。
仏教は生き方を説き、生きる力を与えてくださっています。
仏教は何を伝えているのですかと尋ねられて、ひとつお答えするとすれば、
それは「因縁」です。
命ある私たちに起こる物事のすべては、原因と呼ぶ「因」を縁として生じています。
良い一日を過ごしたければ、朝の時間を大切にしましょう。
良い朝を迎えたければ、就寝の仕方が大切になります。
良い就寝を望むのなら、心と体が休まる環境が必要です。
ここでクセモノなのが「心」です。
目に見えない心が体を支配しているからです。
お釈迦さまは、心が人の意思では思い通りにならないと気づき、
同時に心の姿により拓ける「道」が異なることを知りました。
十方数々の因が存在しますが、その最小単位は「人の心」です。
人を救う勇気や優しさに結び付くも心、
大切な人を殺めることに結びつくも、
その起因は心であったのです。
慌ただしく過ぎゆく日々のなかに、手を合わせて心を整える時間が
ひとときでも保てたら、それだけでも幸せの種ではないでしょうか。
その小さな功徳の積み重ねが遍く及ぼし、皆ともに仏道が歩めることを願います。
合掌