つなぐ仏教
2月はお釈迦様が入滅された日(ご命日)を迎えることから、
ご法事の際など、お釈迦様のお話をさせていただいております。
実はお釈迦様のご命日をご存知ない方がほとんどです。
これに限らず、ご法事や法要を重ねてきて感じていることですが、
お檀家様にとってお釈迦様がとても遠い存在になっています。
お釈迦様が遠い存在になり、次世代への伝わりが薄れていくのは
大変寂しいことに思えています。
現代人にとって、暮らしの面、こころの面において寺や仏教が身近になく、
葬儀に立ち合い初めて仏教に触れるという現実があります。
2月15日はお釈迦様のご命日にあたります。
本山奉職時にお仕えさせていただいた、今は亡き総本山の化主猊下が、
2月14日のお逮夜に、釈迦涅槃図を指しお釈迦様のお話をして下さいました。
猊下はお涙を浮かべながら、
「仏教は素晴らしい」と仰られたのです。
あの日のことは15年経ったいまも忘れることはありません。
仏教は「生きるための教え」が詰まっています。
私たちの暮らしのもっと身近にあって良いのです。
これからも様々な機会において仏教のお話をたくさんしていこうと思います。
仏教離れ、寺への関心が薄れる真っ只中を勤めていく青年僧にとって、
仏教のバトンをつなぐことは使命であり「楽しみ」と考えています。
合掌