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寺族日記

ロウソクの灯り~古式の写経~

毎月末日に行っている晦日キャンドル写経。

6月は遠く東京からお越しになった方がいらっしゃり、写経を終えたあと、

本堂にお参りしながら、色々と今日に到るまでのことをお話下さった。

秘めた思いを外に伝えることは、誰でも勇気や覚悟が必要であると思う。

きっと、この方にとって、他人に胸の内を明かす前に、まずこのお寺の写経道場に

身を置き、写経を通じて自身と向き合う時を必要としていたのだと感じました。

 

 

毎月21日朝の写経会の他、月末の夜、寺の和室にロウソクを灯し、

荘厳な空間において写経を実施するようになり10回目となります。

このキャンドル写経は、取り組んだ人それぞれに受け取り方があって、

この場に手放してゆく気持ち、何かを感じとって持ち帰っていく気持ち、

皆様々なのだとわかるようになってきました。

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7月の晦日は、辰野からお一人で参加された男性が、写経を終えたあと、

こんなことを話して下さいました。

 

ロウソクの灯りを見ていることが気持ちよかった。

 

「一定じゃないんですよね。揺れたり、伸びたり、かと思えばしばらく止まっていたり。

ロウソクの灯りって、見ていてこんなに気持ちのいいものなんですね。

ああ、自分も一緒だなって。」

 

 

この方にとって、ロウソクそのものが非日常。

ましてや、ロウソクの灯りだけの部屋で写経に筆を走らせることなど、

日常には有り得ないわけです。

 

 

ロウソクの灯りは、身心ともに効果を感じとることができます。

この方の言うとおり、その灯りは留まることなく、

揺れては止まり、伸びては戻り、不規則な動きを見せます。

それは、心に優しく染みていくようなとても穏やかな動き。

このロウソクの揺れ動きを見つめ、不思議と人の心はほぐれていくのです。

 

 

 

ロウソクの灯りだけを頼りとして勤める古式の写経。

その灯り以外は何もないところで、手元の文字だけに心を集中していきます。

ロウソクの灯り以外に何もないところに、ひと月の心の垢を落としていきます。

 

 

私は、手放したい感情があれば、ここに置いていってほしいと思っています。

感謝を表したい時は、経文一字一字に心を映すことに専心すればよいと思います。

心に痛みあるときは、経文とロウソクの灯りがきっと癒してくれることを願っています。

 

 

 

その方は最後にこうおっしゃいました。

 

ロウソクの「火」はずっと見ていられますね。

 

私もそう思います。

火も様々。人を恐怖に陥れる火もある。

写経道場に灯された火はどうか。

この火は、人を「安心あんじん」に導いてくれるご本尊様の見守りの灯りです。

そして、そのもとにある経文も。

 

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仏さまに見守られるように写経の修行に勤め、それをご本堂にお納めいただく。

夜のお寺にひととき心を休め、心を潤す晦日まいりが、明日から新たな月を

歩まんとする人たちの「発心」の一助となれば幸いです。

                        合掌

 

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毎月末日19時より (無料)

参加したい時は事前にお申し込み下さい。

当日予約も可能です。一人でもご希望の方がおられれば開催します。

 

写経内容:理趣経百字偈 (所要時間 約30分)

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言葉の力一覧

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法事・年忌法要早見表

亡くなった年 本年回忌
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平成30年 2018年 七回忌
平成24年 2012年 十三回忌
平成20年 2008年 十七回忌
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平成10年 1998年 二十七回忌
平成4年 1992年 三十三回忌

真福寺の法事について

厄年早見表

大厄(男性)

  • 24
    平成13年生
    (前厄)
  • 25
    平成12年生
    (本厄)
  • 26
    平成11年生
    (後厄)
  • 41
    昭和59年生
    (前厄)
  • 42
    昭和58年生
    (本厄)
  • 43
    昭和57年生
    (後厄)
  • 60
    昭和40年生
    (前厄)
  • 61
    昭和39年生
    (本厄)
  • 62
    昭和38年生
    (後厄)

大厄(女性)

  • 18
    平成19年生
    (前厄)
  • 19
    平成18年生
    (本厄)
  • 20
    平成17年生
    (後厄)
  • 32
    平成 5年生
    (前厄)
  • 33
    平成 4年生
    (本厄)
  • 34
    平成 3年生
    (後厄)
  • 36
    平成元年生
    (前厄)
  • 37
    昭和63年生
    (本厄)
  • 38
    昭和62年生
    (後厄)
  • 60
    昭和40年生
    (前厄)
  • 61
    昭和39年生
    (本厄)
  • 62
    昭和38年生
    (後厄)

真福寺の厄除けについて

厄年は「数え年」を基準としています。

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