めぐる・つなぐ~諏訪信仰のほとけさまたち~
11月6日(日)の日曜仏教会では、神宮寺由来の仏像を公開する
御寺院を巡る、ショートバスツアーをいたしました。
諏訪上下社神宮寺にともにあった仏さまたちが、神仏判然令によって
離ればなれになったのは、いまから約150年前。
神宮寺の諸堂伽藍が失われ、神仏習合の信仰が歴史的に変化した時。
その激動のなか、諏訪地域の先人は信仰の象徴である仏さまをそれぞれ移し
お守り下さったのです。
神宮寺の仏さまは諏訪の各寺院に移されてから、静かに大切に守られてきました。
信仰のまことを尽くしてくださった方々は既に他界され、さらに時代が変わり、
神宮寺の仏さま、当時の諏訪信仰の姿を知る人は少なくなりました。
善光寺にて
岡谷市平福寺、諏訪市仏法紹隆寺、茅野市長円寺、諏訪市善光寺、
各寺を巡って、御住職方から寺の歴史と仏さまの由来にまつわるお話を頂戴し、
「古の諏訪の神仏信仰」を学ぶ機会を得ることができました。
長円寺にて
このような趣旨によって寺社手をつなぎ、一斉公開されているのはすごいことなのです。
県内外から多くの方が、各寺院と神社をめぐり、もとの信仰を再び
つないで下さっております。
皆さんの姿は、150年前に仏さまをお守り下さった人たちが祈った未来
なのかもしれません。
平福寺にて
この時代に生きて、知ることも、知ろうともしなかったことに関心をもつ。
そんな機会になったと皆さんは言います。
まさにその通りだと思います。
150年前の祈りに応えるように、私たちがその仏さまに会いに行き、
未来につなぐ時がやってきたのでしょう。
古をめぐり、未来へつなぐ。
信仰の深まる、素晴らしいプロジェクトが諏訪で実現していることを
強く感じることができたツアーでした。
いま蘇るのが、仏さまに心を寄せる人の姿であったのなら嬉しいです。
仏法紹隆寺にて
間近に仏さまを見せていただき、とても貴重なお話を聞かせて下さった
各寺院の御住職様方に、みな感激しておりました。
手厚い歓迎に感謝申し上げます。
合掌