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寺族日記

当山のホームページが開設されて、丸10年となりました。

 

私が京都から岡谷へ戻った時に、当時の役員様に、

「副住職、ホームページくらい作れよ。」

と何度か言われたことがきっかけでした。

 

というより、私自身それを必要と考えて話していたので、

背中を押していただけたのだと思います。

 

ただし、携帯電話も持たず、パソコンには触れたことすらない、

インターネットやメール、当然SNSなどには関心もない当山の住職は、

「そんなもの必要ない」の一点張りでした。

ホームページなどなくてもお寺は運営していける、という考えです。

 

運営という目線で捉えれば、これがなければ寺が成り立たないわけでもなく、

私も確かにその通りだと思っています。

では、私がなぜそれを必要として、役員様に相談して開設に至ったのか。

以前にもこのことに触れたことがありますが、最後に述べておきます。

 

 

寺族日記。

誰が読んでくださっているのかわからないものを、一方的に書き続けて10年。

よく続いているな、とも思いますが、それよりは、心のどこかで必要としているのが

私の正直な気持ちです。

 

 

長女は小学校6年生。

4年生の頃、突然中学受験をしたいと言い出しました。

私は、地元の中学に通うことを勧めましたが、その後も娘の気持ちは変わらず、

それならば応援しようと、受験に向かう姿を見守ってきました。

 

このたび受験を終え、12月12日に結果が発表されました。

受験者数194人。合格者80人。

残念ながら、娘は不合格でした。

 

私は京都からの帰り道に合否結果を知り、娘にかけていい言葉がわからず、

まっすぐに帰宅することができませんでした。

途中で辰野町の喫茶店に寄り、娘に宛てる手紙を書きました。

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娘には、薄っすらではありますが夢があるのでしょう。

夢を「山」に例えたとして、娘はいつか見たい景色があるから、

受験という山登りを選んだのでしょう。

 

私は、入学というものは夢に向かう登山の途中にあるものと考えます。

あくまで人生のひとつの節目です。

そして、見たい景色を叶えるための登山道は、けして一本ではありません。

選択した道が進めず、違う道を行くことは人生ではいくらでも

起きることだと思います。

如何にして頂上に至るかは、人により、時により異なるものです。

 

また、先々に人は下山を決心することもあり、

目指す山自体が変わることさえあるのが人生というものでしょう。

 

 

娘はまだ下山をしていません。

どんな景色が見たくて山登りを続けているのか、

その夢の正体は私にはわかりません。

 

しかし、どんな登り道を選択しても見守りたいと思います。

いつか、登る山を変えることがあったとしても応援したいと思います。

 

低い山しか登ったことのない私には、娘の登山が誇りに思えました。

自分の進む道で精一杯に冒険し、出会いに恵まれてほしいと願っています。

IMG_4830

 

さて、お寺は敷居が高いと言われます。

しかも、一般の方からすれば非日常な場所。

気を休めに来て下さいと言ったって、ここに至るまでがハードルなのです。

 

この寺はどんなところなのか。

どんなことを考えているのか。

 

それが事前に見えていることで、なんとなく輪郭が掴め、

ハードルを下げることが出来る。

それがホームページのひとつの役目と考えます。

 

そして、次に布教活動も含めて必要な情報発信に役立てる。

継続することで、情報を生きたものとする。

SNS全盛の時代であり、当山もInstagramに頼る面も多々ありますが、

一般の方が、当山のことを多少なりとも知りたいと考えた時、

まず頼っていただけるのは、このホームページではないでしょうか。

 

私たち寺族だって、一歩外に出れば、普通の人となんら変わりありません。

知らないところに出向かなくてはならない時や、そこにハードルを感じた時に、

最低限の情報を欲しがるのが自然というものではないでしょうか。

 

 

当山のホームページは更新が進むところがあれば、滞っている部分もあります。

時代のニーズに適した内容なのか、寺のことが柔軟に伝わっているのかを考えると、

改善の余地は多分にあります。

それでも地道に10年更新してまいりました。

 

寺族日記など読んでくださっている方が声をかけて下さることがあります。

正直、その声にとても励まされてきました。

ありがとうございます。

 

 

いま、これから、お寺の在り方というものを常考えさせられます。

難しい山登りをしている気もしますし、山自体を疑問視することさえあります。

この道には皆様からのご教示とお力添えが絶対に必要です。

これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

 

娘宛の手紙を書いた喫茶店でいただいたカフェラテが美味しかった。

店名を「high‐five」といい、fiveというのは五本の指のこと、

つまり、日本でいう「ハイタッチ」を意味する語だそうです。

結果はどうであれ、心のなかでは娘にハイタッチ。

                        合掌

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厄年早見表

大厄(男性)

  • 24
    平成13年生
    (前厄)
  • 25
    平成12年生
    (本厄)
  • 26
    平成11年生
    (後厄)
  • 41
    昭和59年生
    (前厄)
  • 42
    昭和58年生
    (本厄)
  • 43
    昭和57年生
    (後厄)
  • 60
    昭和40年生
    (前厄)
  • 61
    昭和39年生
    (本厄)
  • 62
    昭和38年生
    (後厄)

大厄(女性)

  • 18
    平成19年生
    (前厄)
  • 19
    平成18年生
    (本厄)
  • 20
    平成17年生
    (後厄)
  • 32
    平成 5年生
    (前厄)
  • 33
    平成 4年生
    (本厄)
  • 34
    平成 3年生
    (後厄)
  • 36
    平成元年生
    (前厄)
  • 37
    昭和63年生
    (本厄)
  • 38
    昭和62年生
    (後厄)
  • 60
    昭和40年生
    (前厄)
  • 61
    昭和39年生
    (本厄)
  • 62
    昭和38年生
    (後厄)

真福寺の厄除けについて

厄年は「数え年」を基準としています。

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