みんなが先生~茨城にて~
修行時代の仲間と、久しぶりの同期会を茨城県筑波山につどいました。
その前に、幹事をつとめてくれた石岡市の阿弥陀院様を参拝。
学院を卒業してから23年。
様々なご縁がありますが、やはり当時、京都本山で寝食をともにし、
苦楽をともに味わい過ごした仲間とのご縁は特別です。
夕方、筑波山のお宿には10名が集いました。
ともに学院を卒業したのは27名。皆さん、それぞれにご活躍です。
すでに各寺院の住職になっている方ばかり。要職についておられる方もいて、
皆さんそれぞれに寺を維持管理する責任を抱え、新たな可能性を模索したり、
寺や地域の課題に向き合い、難しい選択を迫られたりと大変苦労している様子。
お宿では夜遅くまで語らい、悩みを聞いてもらったり、わからないことを教わったり、
そして懐かしい思い出に花を咲かせたりと、いつまでも素晴らしい関係ですね。
卒業から随分と時が過ぎ、こうして話していると、「みんなが先生」と思えます。
一人が言いました。
「みんなのお寺をまわりたい。」
私もそう思います。
勉強になり視野も広がるし、その人がよく表れているお寺もあるんです。
全国各地から平成13年に京都につどった無二のご縁です。
みな現役のうち、それぞれのもとへ足を運びつどうことは、
きっと、とてつもない励ましのエネルギーになるだろうと思うのです。
もう一人が言ったことも心に残っています。
「生きる力をなくしたら、どんなに元気だった人でも弱っていく。」
苦楽をともにした仲間、僧侶の原点となった仲間は、
おそらくいつまでも、生きる力を与え合える存在なのだろうと思います。
旧交を温めて過ごしたあとは、またそれぞれのもとで、はじめの一歩。
筑波山から遠くの富士山を眺めた時、向こうの空は真っ赤でした。
夜遅くまで部屋でよく酒を飲み、こっちのみんなの顔も同じような色でした。
合掌