長谷観音の懐での護摩修行
7月23日、長野市篠ノ井にある信濃観音霊場の名刹、金峯山長谷寺にて柴燈護摩法要の研修、習しが行われました。来たる11月16日(日)、真言宗智山派長野青年会が主催し、出仕して、東日本大震災からの復興を祈願する柴燈大護摩供-火渡り修行-が奉修されます。その道場となるのが、ここ金峯山長谷寺様であります。
山門を潜ると眼前の石垣上、ひと際高い目線にご本尊様がおられる本堂が立ち、なんとも優しく迎え入れていただけた気がしました。それはふもとの街と遠くにそびえる一重山を一望し見守るように構え、ある種の威厳を放っております。こちらの本堂は、長谷観音と親しまれ厚い信仰をあつめる本尊十一面観音様がおられ、当日の柴燈護摩供はこの本堂を正面にして、前に広がる境内にて厳修されるのです。
このような素晴らしい道場で行われる柴燈護摩法要に出仕できることが、まず有難い。
我々青年僧、精一杯努めねばならないと感じます。

この日の研修では東京より大本山高尾山薬王院の方にお越しいただき、それぞれの配役につきご指導いただきました。
諸役一通りの作法の確認を終えたあと、実際に道場に出て当日の動きを想定しながら繰り返し習しを行いました。
各役者、個人が担う部分が大変重要であることが、本番数カ月前の習しのなかでも十分に伝わってきております。しかしながら高尾山職員様の丁寧な指導のおかげで、少しずつですが法要全体の型が見えてきたようにも思えました。
11月に入り再びこの道場に会した時には、長野の青年僧が遠く被災地に祈りを込め、心をひとつにした法要が成就できますことを強く願いながら、長谷寺様を後にしました。
当日は大勢の参拝者が長谷寺様を訪れることが予想されます。多くの人の諸祈願が正しく届くよう、長谷観音にお見守りいただきたいと思います。
合掌